新◆幕末新撰組11日目 ~残りたい理由~

こんにちは。

前回の”新◆幕末新撰組”のお酒に酔ったふたりその後が気になりますね?

そろそろ、チュウの一つや二つしちゃっても良いのですけどね~。なんてww

 

第4章-鉄の掟と鋼の心-

 

お預け


土方が障子の方へ目を向ける。

その腕に抱かれたまま視線を追えば、風に乗って微かに流れてくる声がある。

(皆が帰って来たんだ)

そう気づいて戻した視線が、見下ろしてくる土方のものと絡み合う。

お預け

「・・・残念だがお預けだ」

少しの間見つめあった後、くすりと微笑まれる

宇佐木の頬をするりと撫でて、土方がゆっくりと身を起こす。

「風邪をひく」

畳の上に横たわったままぼうっとその様子を眺めていると、近くに置いてあった羽織りをばさりとかけられる。

「少し酔った。夜風に当たってくる」

そう言って土方は部屋を出て行った。

乱された着物を身に纏った自分だけが、この場に残される。

肩にかかる羽織りをそっと引き寄せると、ふわりと何かが香る。

(土方さんの匂い・・・)

その匂いに包まれていると、あの腕に今にも抱かれているような気分になる。

(もし皆が帰って来なかったら、あのまま土方さんに・・・?)

頬が紅潮していくのがわかる。大きくかぶりを振って、急いでその想像を掻き消す。

 

やきもち


翌日の早朝。

身支度をして庭に出ると、近藤と土方が連れ立って歩いていた。

「局長が二日酔いじゃ様になんねぇだろうが。しっかりしてくれ」

「それより、歳。お前が来ねぇから、昨夜は君菊がえらく落胆してたぜ?」

「・・・ああ、前に一度だけ座敷に上げた舞妓の事か」

「ありゃ間違いなくお前に気があんだろ。一度くらい相手してやりゃいいじゃねぇか」

「面倒は御免だ」

(土方さんって、やっぱりもてるんだ)

二人の会話を聞いていると、なぜか胸の内にもやもやとしたものがわだかまる。

(・・・これじゃまるで、やきもち妬いてるみたい)

宇佐木じゃねぇか

「お、宇佐木じゃねぇか」

近藤と土方がこちらに向かってくるので、仕方なく足を止める。

「おはようございます」

立ち去る機会を失ってしまい少し気まずさを感じながらも、お辞儀をして挨拶をする。

すると顔を上げた時、土方と視線がぶつかる。途端に、昨夜の事が思い出され顔が熱くなる

(やだ、何意識してるの)

「どうした?」

挙動不審だったのだろうか、近藤が訝しげな顔をする。

「実はちょっと寝不足で」

近藤は納得したように笑う。

(事情を知らない近藤さんはともかく、土方さんはきっと気づいてるよね。私が変な風に意識してるって・・・)

「近藤さん、俺は少し出てくる」

土方が踵を返す。

(土方さん、もしかして・・・・気を遣ってくれて?)

少なくともこの時はそう思っていた。

 

残りたい理由


半月経つと京は梅雨に入った。

「・・・え、今なんて?」

松本から聞かされた話に目を丸くする。

幕府から要請

「だからね、幕府から要請があったのよ。すぐに江戸の医学所に戻って来いですって」

松本は隠しもせず、大きなため息をつく。

新撰組の専属医は松本が京に滞在している間だけでもと、近藤が頼み込んだために始めた事らしい。

「仕方ないけど準備ができ次第、ここを発つわ。宇佐木、あなたも一緒にいらっしゃいな」

(それは、このまま新撰組の皆の前からいなくなるってこと?

長い間毎日のように新撰組と接しているうちに、単純な恩義以上のものが確かに芽生えていた

(・・・やっぱり嫌)

「もしかして新撰組の事が気になる?」

無意識に俯いていた顔を上げる。

「松本先生、無理を承知で言わせて下さい・・・私だけ京に残るというのは、やっぱり駄目でしょうか?」

「それは、今まで通り彼らを診てあげたいから?」

頷くと、じっと見つめられる。

「・・・本当にそれだけ?何か他に残りたい理由があるんじゃないの?」

他に残りたい理由・・・?

残りたい理由

一瞬、なぜか土方の顔を思い浮かべてしまいどきりとする。

「い、いえ。とくには・・・」

戸惑いつつも首を横に振る。

「わかったわ。それなら近藤さんと土方さんに相談してみましょう」

――――――――――――

それからすぐに、松本と宇佐木は揃って屯所を訪れていた。

「それなら屯所に住めばいい

事情を聞いた近藤が、突然そんな事を言い出すので面食らってしまう。

「近藤さん!」

何を言ってるんだとばかりに、土方が近藤を睨む。

「今までは通っていただけだからいいが、女が住み込むのは賛同できない」

二人の意見が真っ向から割れる

「不本意だが京の民に怖がられてる俺達を診てくれる医者なんて、そうそう見つからないだろ?宇佐木の働きや腕は、お前が一番よく知ってるはずだ。俺としても残ってくれた方が助かる」

「・・・局長がそう言うなら、私に止める権利はない」

「おし、じゃあ決まりだな!」

(まさか許してもらえるなんて)

ちらりと土方を伺い見る。

(土方さんには、あまり歓迎されてないみたい・・・)

様子が気になる

残れる事は素直に嬉しいが、やはり土方の様子は気になってしまう。

「”これからも頑張ります”」

「・・・好きにしろ」

 

残念なお預け


やっぱり、お預けパターンですか~www

ちょっとそんな気もしてました。だって、土方さんと宇佐木ちゃんってプラトニック・ラブの傾向にありますもの。

いや・・・、それはそれで良いのだけどね。前回の流れからいくと、ちょっと期待させ過ぎじゃない?

私のドキドキ、返せ~~~www

とか言いつつ、お預けが重なれば重なる程、次への期待が膨らむのも女子の本音です。

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