新◆幕末新撰組8日目 ~潜伏先~

こんにちは。

前回の最後に出てきた男性ですが、なんだか服装が戦国時代っぽくないというか・・・、なんだか王子様みたいな格好していませんか?

でも外国の方っぽいことは、言われてなかったし、ただのお洒落さんなのかなww

まぁ、いつの時代も華美というか、先取りというか、こういう方はいるもんですね。

 

第3章-月明かりに語る夢-

 

闇討ち


「ごめんなさい」

顔を上げると、男がかなりの長身である事がわかる。

「気にせんでええき。こんな美人とぶつかるなら、大歓迎じゃきに」

クセのある独特の言葉遣いで、男は笑う。チャ、チャラいわww やっぱりいつの時代も、こういう方いるのね

「そうじゃ。おまん、市松屋を知っちゅうか?」

(あ、確か薬問屋の隣にそんな名前のお店があったような・・・)

男は困り果てた顔でため息をついている。

「あの・・・よろしければ、ご案内しましょうか?」

「ほお、そりゃあ助かる!」

困り果てた様子から一転、男がぱっと目を輝かせる

市松屋まで案内すると、男はほっとしたようにその店構えを見上げる。

「いやあ、助かった」

「いえ、お役に立てたなら良かったです」

「おまんとは、またどこかで会えそうな気がしゆう。そん時は本気で口説いちゃるき。そいじゃ、またの!」

ぱっと手を振ると、男はのれんを潜って消えていった。

面白い人だったな。どこから来たんだろう?)

――――――――――――

いつも通り屯所に顔を出すと、今日はやけにばたついていた。

小耳に挟んだ話によると。どうやら隊士が何者かに殺されたらしい

「その様子だと聞いたみたいだな。お前がつくづく間が悪いらしい」

気分を変えようと風に当たっていると、隣にすっと土方が佇む。

ふいに伸びてきた手が顎にかかり、ぐっと上向かせられる

「・・・顔色が悪いな」

身体を強張らせる

無意識に身体を強張らせたが、土方は眉を寄せただけですぐに手を離す。

「”大袈裟ですよ”」

「まあ、ここに出入りしてる以上、お前の耳にも入れておいた方がいい話ではあるか」

土方は難しい顔をして、腕を組む。

「ここ数日で、もう五人やられてる。いわゆる闇討ちってやつだ」

知らない間にそんな事態になっていたのかと、背筋が震える。

「お前も念のため用心しとけ。落ち着くまでは、無駄に一人で出歩かないようにしろ」

「ありがとうございます、心配してくださって」

「・・・そんなんじゃねぇよ」

土方は少しだけきまりが悪そうに、ふいっと目を逸らす。

 

潜伏先


闇討ち事件の話を聞いてから、十日ほど過ぎた。

厄介な奴ら

「しっかし、厄介な奴らに目ぇつけられちまったもんだぜ」

「奴ら、まっこと気が立っちゅうようやか」

(あれ?今のって・・・)

近藤の連れている男とすれ違うと、その言葉遣いにふと既視感を覚える

「何をそんな所に突っ立ている?」

廊下の角を、土方が曲がって来る。

「土方さん、近藤さんと一緒にいたのはどなたですか?・・・あの言葉遣いがちょっと気になって」

「ああ、あれは土佐言葉だ。確かにクセは強いな」

「土佐?あ、じゃあやっぱりあの人も・・・」

「お前、どこかで土佐の人間に会ったのか?詳しく話せ」

急に、土方の眼光が鋭くなる。

「何日か前、町で道を聞かれて、市松屋という料亭まで案内したんですが・・・」

土方は思い立ったように、さっと袴の裾を翻す。

案内しろ、今すぐだ

――――――――――――

宇佐木に市松屋まで案内させると、土方はひとまず近くの脇道に入った。

「あの、どうしてここに・・・?」

市松屋の様子を伺っている土方に、遠慮がちに聞いてみる。

「さっき近藤さんと話してたのは、土佐に潜り込ませてた新撰組の監察だ。それで例の闇討ちの首謀者が、土佐勤王党の浪士連中だとわかった

土方の目が、すっと細くなる。

「だが、現状の潜伏先まではわからない。そんな時にお前の話だ」

話す間も、土方の視線は一時も一松屋から離れない。

「!」

「きゃっ」

土方は突然宇佐木をその腕に抱くと、たださえ狭い脇道の物陰に息を潜める。

ぴったりと密着

そうされる事でお互いの身体はぴったりと密着し、急激に鼓動が早まっていく。

何か考えがあっての行動だろうと、身じろぎそうになるのを堪えて、そっと”土方を見上げる”。

いい子だ

・・・いい子だ。そのままでいろ」

密やかな声が、吐息を伴って耳へと落ちる。

思わず頬を赤らめて、こくんと小さく頷く。

「・・・知った顔が出て来たな」

見てみろと、土方が顎の先で市松屋の方を示す。

促されて視線を動かすと、そこには見覚えのある男の姿。

あの人!

「あの人!」

「お前が道案内したってのは、あいつか?だとしたらお前、何も知らずに相当でかい獲物を釣り上げてくれたな。坂本龍馬土佐四天王の一人と呼ばれる男だ

その名には、さすがに驚きを隠せない。

坂本が出てきた時点で、あの市松屋って店は

――――――――――――

(今夜、沖田さんの隊が夜襲をかけるって言ってたけど。もうとっくに出た頃だよね)

既に夜は深まっていたが、土方の配慮で宇佐木はいまだに屯所に留まっている。

夜襲が終わるまでは、お前はここから動かない方がいい。命を狙われる可能性もある

ふいに外が騒がしくなった事に気づく。

何だろうと首を傾げたまさにその時、突如として部屋の襖が破られ、見知らぬ男が転がり込んでくる。

「きゃあっ!」

頭上に振りかざされた抜身の刀が、ぎらりと狂暴な光を放つ。

殺される

 

密着するふたり


脇道の物陰に、密着して身を潜めた時の土方さんの「・・・いい子だ」発言。たまりません。ごちそうさまです

守られている時の命令口調良いですね。もう全然従います!って感じです。

それはそうと、あのチャラくて、シャレオツな男性、坂本龍馬さんだったのですね。

ちょっとイメージと違いすぎて、ビックリしましたが、たしかにブーツを履いたり、流行の最先端を取り入れていたという話は聞きますので、そのへんの設定が考慮されているのでしょうか。

ここまで有名な人が出てくると、なんだか面白いですね。

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