新◆幕末新撰組7日目 ~和解~

こんにちは。

今から土方さんのお部屋をお訪ねします。

宇佐木ちゃんが看病したまま寝ちゃったところに、自分の羽織りをかけてくれた土方さん。

もう優しい人って分かったから、土方さんの部屋を訪ねるのなんて、もう怖くないのですww

 

和解


部屋に入ると、土方は机に向かっていた。

「これを返しに・・・」

ちらりとこちらを振り返った土方は、丁寧に畳まれた羽織り眉を跳ね上げる

「そんな物、適当に放っておけばいいだろう」

「すぐに出て行きますけど・・・これだけは言わせてください

「・・・何だ?」

「ずっと、迷惑をかけてばかりでごめんなさい・・・、それなのに何度も助けていただいて、本当に感謝しています」

その場に正座して、きっちりと畳に手をついて深く頭を下げる。

「・・・・・・」

ゆっくりと顔を上げると、土方は変わらずこちらを見ている。

また怒らせてしまったのだろうかと、不安が募り始めた時だ。

吹き出す土方

・・・くっ!

土方が喉の奥を鳴らして、肩を小刻みに震わせる。

「かしこまって何を言いやがるのかと思えば、さんざん俺に脅かされておいて、感謝も何もねぇだろうが」

「え・・・」

突然声を立てて笑い出した土方に、ぽかんと口を開ける。

その口調も、今までに聞いた事のないものだ。

「ったく、しょうもねぇ女だな。脅せばすぐ泣くくせに、突き放しても突き放しても寄って来やがる。強情で困った女だ」

「・・・そうですよね」

「まぁ、やり方は上手くないが、一度決めた事を貫き通す意志の強い奴は嫌いじゃない

ふっと土方が微笑む

(土方さんって、こんな風に笑うんだ・・・)

なぜか、どきり胸が高鳴る

「ところで総司はどうした?」

「はい、熱もかなり下がってきました。食欲もあるみたいです」

「そうか。だったら礼を言わなきゃならんのは、俺の方だな。総司の事だけじゃない、実際にお前はよくやってくれた

(そんな風に思っていてくれたんだ・・・)

じわじわと、心の奥底から温かいものが込み上げてくる。

「あの、土方さん・・・もしよければ、また皆さんのお世話をさせて頂けませんか?

「・・・そうだな。お前がそうしたいと思うなら、好きにしろ。俺はもう、止めねえよ」

――――――――――――

「そう、じゃあ土方さんとはちゃんと話せたのね」

湯呑から熱いお茶を啜って、松本が目を細める。

体調に変化

「ところで宇佐木、あなた何か体調に変化はない?

それって、記憶が戻ったのかってこと?でも、本当のことを話すわけにはいかないし・・・

「いえ、特には・・・」

松本はそれ以上は追求せず、ただ何かを考えているようだった

 

内部分裂


再び屯所に通うようになってから、数日が過ぎた。

その日、いつも通りに仕事を終えて使った道具を片付けていると、庭で近藤と土方が話しているのが目に入り、二人の会話が微かに聞こえてくる。

(・・・今日、皆が離してたのはこのことだったんだ)

その場で考えこんでいると、いつの間にか目の前に土方が佇んでいる。

盗み聞き

盗み聞きとは行儀が悪いな」

「その、”偶然で”・・・」

土方は嘆息して、首の後ろに手をやる。

「つまり参謀職の伊東さんが新撰組の隊士を何人か引き抜いて、新しい組織をつくるって話だ」

聞いてしまったなら仕方ないと、土方はかいつまんで事のいきさつを語った。

(つまり・・・実質的な内部分裂ってこと?)

「その・・・昔からの仲間だったんじゃないですか?」

土方の表情が、一瞬だけ険しくなる。

「目指すところが違うんだ、引き止めたって仕方ねえだろ」

――――――――――――

もう帰るのか

「なんだ、お前。もう帰んのかよ?」

門の方まで出て行くと、羽織姿の沖田に声をかけられる。

土方と近藤もいるところを見ると、これから巡察に向かうようだ。

「足りなくなったものを買いに行こうかと・・・」

「ゴホッゴホッ」

会話中に大きな咳を発する沖田。

(咳止めの薬、用意してあげた方がいいかな?)

――――――――――――

薬問屋に向かいながら、先程の沖田の事を思い出す。

本当にただの風邪ならいいんだけど、あの乾いた咳、何だか気になるな・・・

そんな事を考えながら角を曲がると、反対側から歩いて来た男とぶつかりそうになる。

危ないとこだった

「おっと、危ないとこじゃった」

 

打ち解けたふたり


よかったーーーー。 土方さんと和解できて、本当によかったね、宇佐木ちゃん。

なんだか土方さん、口調というか、キャラ自体が少ーしフランクになった気がしますが、これも親交を深められた証ですよね。

ただ、私としては、前の堅い雰囲気の土方さんも好きだったので、少し複雑ww

でも、とりあえず、土方さんの凍てついた心(?)を溶かすことに成功した宇佐木ちゃんの頑張りに乾杯!

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