終天のトロイメライ12日目 ~逃げて~

こんにちは。

指揮官のデュノワさん、最初はおっかない人でしたが、今では頼りになるお兄さん的存在になりましたね。

たしかに初めは、厳しい人だな~と、ちょっと思いましたが、こういう人って、仲間思いだったりするのですよね。世話好きといいますか。

そして、よく見ると、けっこう男前。でも私、イカツイ系ってあまりタイプではないのよねww

 

呪われた街


フランス領

「この街はフランス領だ。安心して入っていい」

そう説明され、デュノワさんとアンリさんの後に続く。

しかし街に入った途端、前を歩いていた二人が立ち止まった。

「何だ、これ・・・。襲われたのか?」

私も街の様子を眺める。そして目の前の光景に息を呑んだ。

家屋の半分程が崩壊し、街の人がそれを修復しようとしているところだった。

「何があったんですか?」

ジャンさんが瓦礫を片付けていた女性に尋ねる。

イングランド軍が攻めて来たんです。最近私達の街では光熱が出る病気が流行っていて、亡くなった者も多いんです。ですから戦える者は少なくて、抵抗する間もなく・・・」

占領されていない

「でも、占領されている様子はないね。イングランド兵が一人もいない

「なぜかは分かりません。途中で撤退していきました」

アンリさんとデュノワさんは二人とも考え込んでいた。

「光熱の出る病気って何だ?まだ、俺のところには連絡が来てないんだが・・・」

「この街は呪われているんです。一度光熱を出したら最後、身体には黒い痣ができて、血を吐いて死ぬ・・・そんな得体の知れない病が蔓延している。血を吐いていることから、ヴァンパイアの呪いなのではないかと噂されているのです」

(ローマに関わっていなかったから忘れていたけど・・・ローマにはヴァンパイアがいるんだった。でも、呪いだなんて・・・)

女性は食糧を持たせてくれて、私達は早々に街から出ることになった。

拠点を目指している途中、何か妙な臭いがして馬の速度を緩めた。

「これは・・・」

辺りに散らばる多くの死体を目の当たりにして、思わず顔が強張る。

「見なくていいよ」

顔を逸らせようとした時、ジャンさんが手で私の目を隠した

「離れよう。この数じゃあ僕達には何も出来ないよ」

後ろからアンリさんの声がした。

 

逃げて


話をしながら進んでいると突然、ジャンさんが足を止めた。

「誰か、来るみたいだ」

上手く逃げ出した

「よう、ジャン。上手く逃げ出したみたいだな」

「エドワード。そうして君がここにいるんだ」

「当然、お前を捕まえるために決まってるだろ」

「お前ら何勝手なこと言ってんだ」

デュノワさんが口調を荒らげる。

彼の身柄は僕らのもの

勝手なことをしているのは君達だよ。彼の身柄は、もうすぐ僕らのものになるんだから

「どういうこと?」

顔をしかめながらも、アンリさんが二人に尋ねる。

「ブルゴーニュ公がシャルル7世に身代金を要求したんだ。でも、シャルル7世はそれを拒否した」

(シャルル7世って・・・フランスの王様だよね?その人が身代金の要求を拒否した・・・それはつまり・・・ジャンさんを見捨てたってこと・・・?)

息を呑む私。隣ではジャンさんが目の前の二人を見据えながら口を開く。

「でも、それでどうしてイングランド兵が現れることになるのかな」

お前は先の争いにおいての大犯罪者としてイングランドで裁かれるんだ。イングランドの士気は上がるし、君の支持者はフランス王に不信感を抱く、陛下もなかなかいいことを考えるよね」

そんな・・・裁判なんて。死刑にされるの?これじゃあ本当に歴史通りに・・・

「あ、そうそう。そこのお前」

エドワードと呼ばれるその人は、何故か私を指差した。

「ジャンはイングランドでもらうが、ローマがお前を欲しがってるらしい。今ここで、お前を捕らえてローマに引き渡す

(え、どういうこと?)

突如イングランド兵から聞かされた事実に私は困惑していた。

「今回はジャンとそこの女が目的だ。後の二人はどうでもいいが・・・ジャン、お前が来ないなら力ずくで連れていく」

手を出さないで

「・・・分かった。君達についていくよ。だから他の三人には、手を出さないでほしい

「そっちの女はローマに引き渡すって言ってるだろ」

「・・・三人を見逃してくれないなら大人しくついて行くことは出来ないよ」

ジャンさんは素早く剣を抜き、イングランド兵を斬りつけた。

敵が向かってくる前にジャンさんが私の体を押す。

「逃げて」

もうジャンさんを置いて行きたくないのに・・・

 

離ればなれ


ジャンさん~~~!!

せっかく助けられたと思ったのに・・・、また離ればなれですか。

前回、逃げ切るまでが大事、とかなんとか言いましたが、本当に途中で襲われるなんて・・・。

ヒロインと一緒にいる時間が少ないのって、なんだか寂しいなあ。。私だって、ジャンさんを置いて行きたくない

想いは募るばかりです。会えない時間が愛、育てるのさ~(byよろしく哀愁)の歌詞が頭を過るわたしww

今回の私のお気に入りのシーン”フェイバリットシーン”は、「見なくていいよ」です。

こちらの気持ちを察してくれたことが嬉しいし、思いがけずの触れ合いにドキッとするし、そして耳元で囁かれたボイスがよかった。

このシーン、よかったらボイス付きで聞いてみてください

ジャンさんの何が良いかって、切羽詰まったシーンでも、相手が敵でも、言葉遣いが丁寧なのが良い。

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