終天のトロイメライ8日目 ~食い止める~

こんにちは。

ピンチの時に問題を解決してくれたり、敵と対峙してる時に現れてくれたり、ジャンさんって、まさにヒーローですね。

ただ、雰囲気は優しくてのほほんとしている、イマドキの草食系男子です。外見も声も柔らかい雰囲気だし、性格ものんびりしてる。

でも、闘志は誰よりも熱い肉食系です。って、分析しながら思ったのですが、そういう男性、私、メッチャタイプです。

 

歓迎


私達は無事に、イングランド軍を撤退に追い込むことに成功した。

「ったく、こっちにも面子ってもんがあるってのに、本当によくやってくれるなお前達は」

戦いが終わり、私達はオルレアンの拠点に呼ばれた。そこには、なぜかたくさんの料理とお酒が用意されていた

歓迎のお祝い

ここまでされたら認めるしかねぇだろ。ほら座れ、そして食え。今日の勝利と、お前達への歓迎の意味を込めて、ささやかだが祝いだ」

今までの彼の冷たい態度はどこへ行ったのか、とても好意的に迎えてくれた。

「・・・デュノワさん、何だかいい人になりましたね」

「元々ここを仕切ってたってことで体裁とかあったんだろ」

体裁

「いきなり増援に仕切られたら、向こうの部下が納得しなかったでしょうし」

近くにいたライル君とミッシェルさんが答える。

そっか・・・私はただ厳しい人だとしか思っていなかったんだけど、そういう意図もあったんだ

さらにふたりは続ける。

「でも、ジャンは凄いからな。あの人もジャンを認めるしかないだろ」

「今までも、こういうことは何度もありましたから・・・」

改めてジャンさんを尊敬しながら、目の前にあった果物を口へ運んだ。

(ジルさんはどこに行ったんだろ・・・)

ふと気づいて、辺りを見渡してみるが、どこにも姿がない。

そういえば、時々いなくなるような・・・

ぼうっとしてる

「あなたは、何をぼうっとしているのですか?」

「あ、ジルさん・・・。どこに行っていたんですか?」

「いつもあなたの見えるところにいなければならないという決まりでも?」

「ジル、お前はどうしてそうなんだ。戦えるようになってきたって、こいつがいないところでは・・・

「ライル、作り話はやめてください」

「何を揉めているの?こんな楽しい席で喧嘩する必要はないんじゃないかな」

ジャンさんが私達の間に割り込んだ。

「ほら、今日くらいは飲んで楽しもうよ」

ジャンさんが私にもグラスを渡してくれる。

「それじゃあ、勝利を祝して・・・乾杯!」

 

劣勢


フランス王からパリを奪還するようにとの命令が下り、私達はパリへ向かうことになった。

「国王からコンピエーニュ包囲戦の増援に向かうよう命が下った。今すぐ向かおう!」

ジャンさんが、私達に向かって声高に宣言した。

コンピエーニュに私達が到着した時、すでにフランス軍は劣勢だった。

「今、手当しますから!待っていてくださいね」

怪我人が多く、私は救護班に回っていた。

「あれ・・・?」

ふと、視界の隅にジルさんを見つけた。

誰かと一緒に歩いていってしまったけど・・・あの服は・・・イングランド軍?・・・そんなわけないか。見間違いかもしれないし

――――――――――――

「ジャン!大変だ!」

戦況は依然として膠着状態だが、フランス軍は劣勢になりつつある。

そんな中、ライル君が血相を変えて走ってきた。

増援がきた

イングランド軍の増援が来たんだ!それも6000人も!

「・・・撤退しよう。僕達の仲間も、元々いた兵も撤退させる」

ジャンさんが告げる。

「そうですか・・・。分かりました。それでは・・・撤退にこの道を通ってはいかがですか?」

ジルさんが簡易地図を取り出して道を指し示す。

「うん、そうしようか。・・・皆、撤退だ!」

 

食い止める


劣勢となった戦地が炎に包まれるのに、それほど時間はかからなかった。

少しずつ仲間がオルレアンに撤退し、ここには私とジャンさん、それに数名の仲間が残るのみとなっていた。

「そろそろ君も行って」

「それなら、ジャンさんも一緒に・・・」

「僕は君がちゃんと通れるようにここで・・・っ。危ない!

「え・・・」

背中を押され、私は前のめりになって倒れた。悪い予感がして、背筋が震えた。

起き上がると、崩壊した建物のすぐ傍にジャンさんが倒れている姿が目に飛び込んできた。

「ジャンさん!!」

慌てて駆け寄り、ジャンさんの身体を抱き起こす。

「・・・大丈夫だよ。そんなに慌てないで」

ジャンさんは笑っているが、彼の片足からは大量の血が流れていた。それでも、一瞬顔を歪めてから立ち上がる。

「・・・すみません。私につかまってください。逃げましょう」

私はそう言って、手を差し出すが・・・。

「逃がすか!」

イングランド兵は容赦なく向かってくる。ジャンさんが槍で迎え撃った。

「僕が敵兵を食い止めるから、君は先に行って」

「そんな・・・。怪我したジャンさんを置いていくなんて出来ません!」

神がついている

「心配しなくていいよ。僕には神がついているから

――――――――――――

拠点に帰った私達だが、ジャンさんがいないことで、皆気が気でない様子だった。

「皆!」

一人の仲間が慌てて走ってきた。膝に手を置き、荒く呼吸する。息を整えた後、蒼白になった顔で告げる。

ジャンさんが、イングランド軍に捕まった・・・

 

囚われの身


あれ、嫌な予感ってこれですか?!この予感、まだ続いてたんですか?

ここ最近、ジャンさんは怪我が多いですね。自身を顧みなさすぎて心配ですww

というか、敵に捕まってしまったから、もう本当に心配しかないwww

デュノワさんと分かち合えてよかったよかった、なんて思っていたのに。。

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