おいらん乙女~宇佐川さま編~4日目 ~身代わり~

身代わり


見送りのために廊下に出ると、眉根を寄せた相良さんと鉢合わせました。

「宇佐川様、勝手なことをされては困ります。」

「客に最高の夜を与えるのがあんたたちの仕事だろ?だったら、客の望みには黙って従ってろ。」

コワモテの相良さん相手に、強気の発言の宇佐川様です。宇佐川様は、誰が相手でも変わらず宇佐川様のようです。w

そう言って、宇佐川様は相良さんの眼光ビームをひらりとかわしてこう言います。

身代わり

「うさぎ。見送りじゃなく――。身代わりとして頑張ってくれ。」

にやりと笑った宇佐川様は、私の肩をつかんで相良さんの方へ押しやります。

見送りじゃなくて、身代わり・・・、宇佐川様うまい!山田くん、座布団1枚。w

説教はこいつに頼むぜ。」

宇佐川様は白くてすらしとした手を優雅に振って、店を去っていきました――。

 

女形歌舞伎役者


彼もしきたりの重要性は嫌というほど知っているだろうに・・・その反発か?」

相良さんが相変わらずの渋い顔で呟きます。

(しきたり?)

「相良さん、宇佐川様はどういった方なのですか?」

「っ・・・、君は彼のことを知らなかったのか?」

相良さんが言葉を詰まらせて驚きます。

女形歌舞伎役者

五辻歌春。――この名前を聞いたことはあるだろう。」

「はい・・・人気の女形歌舞伎役者ですよね?」

「若手ではあるが名実ともに今の歌舞伎界を引っ張る存在。それが、彼・・・宇佐川様だ。」

「えっ!あの方が・・・!?」

(それであんなに立ち居振る舞いが綺麗だったんだ・・・)

「確かに舞台上では化粧をしてはいるが、顔を見てもわからないとは、どれだけ無知なんだ。」

「すみません・・・。」

いやはや、私はかたじけない気持ちになります。

そして相良さんに、すかさずこう告げられます。

花魁には教養も求められるし、流行りにも敏感でなければならない。この機会にしっかり勉強しておけ。」

――――――――――――

私は相良さんに沢山の書物を持たされ、部屋に籠もることになります。いわゆる引きこもりというやつです。w

(宇佐川様が歌舞伎役者だったなんて・・・。しかも女形・・・)

しかし、相良さんのご好意もむなしく、資料に目を通そうとしても、頭に浮かぶのは、宇佐川様のことばかりです。

そして宇佐川様との夜の出来事を思い出していると、自分の手があらぬところに伸びていきそうになって・・・

 

見どころとおすすめポイント


女形歌舞伎役者。宇佐川様の正体が分かりました。

だから、ちょっと意味の分からない不思議なメイクをしていたのですね。

宇佐川様の目尻アゲアゲのこのメイク、女子でもなかなかここまで勢いのあるメイクをしている人はいません。というか普段使いにはちょっと無理かな。

でもこのメイク、宇佐川様にとてもよく似合ってるし、キレイでありながら男らしさも感じるので、不思議。

歌舞伎の”隈取り”が元になっていると思われますが、私も機会があったら、挑戦してみようかしら、なんて。w

そんな宇佐川様との一夜を思い出して、なんだか悶々としてしまったうさぎちゃん。

やだ~、うさぎちゃんのエッチ。w

Ranking

Category

Tag Cloud

Archive