イケメン幕末◆運命の恋8日目 ~不変のもの~

こんにちは。

ケイキさんがお酒を飲む姿が寂しそうに見える羽咲ちゃんですが、そこには何か理由がありそうですね。

ケイキさんの態度や言葉を聞いていると、私にも、何かを紛らわしたくて呑んでいるようにしか見えません。何か抱えているものがあるのかな。。

 

二度目の心配


慌てて口を開こうとする私の前に、霧里さんがすっと進み出た。

「こちらのお嬢さんとはお知り合いなんでありんしょう?心配していたので、連れてきんした」

するとケイキさんが杯を仰ぎ、まつ毛を伏せるようにして笑った。

二度目の心配

「心配か・・・・・・それも二度めだな」

「あの時も言いましたが・・・・・・食べずにお酒だけを飲むことは良くないです」

するとケイキさんは、私に杯を差し出した。

「ではお前が飲め。今夜はそれで終わりにしよう」

(私・・・・・・?)

悪い酒ではない

「どうした?悪い酒ではないぞ」

「では、いただきます」

満足そうなケイキさんの視線を感じながら、少しずつ”素直に飲む”。

「・・・・・・っ」

目まいがして、わずかに咳き込んでしまう。

大丈夫?

「お嬢さん、大丈夫でありんすか?」

霧里さんの問になんとか答えると、途端にケイキさんの笑い声が響いた

「・・・・・・本当に面白いな、お前は。俺に酒を飲ませないために、苦手な酒を飲むとは・・・・・・

顔を上げた私を、ケイキさんはまじまじと凝視していた。

「お前、一体誰なんだ?」

鼓動を跳ねさせながらも答えようとした、その時・・・襖の向こうから霧里さんを呼ぶ声が響いてきた。

視線を向けた霧里さんが、ケイキさんに向き直る。

「・・・・・・わっちは行かなくてはなりんせんが」

「もう大丈夫だ。心配ない」

霧里さんは頭を下げ、ちらりとだけ私を見やると静かに部屋を出て行った。

「お前たちももういい。俺はもう休む」

ケイキさんが告げると、一人、また一人と花魁たちが部屋を出て行った。

気づけば、部屋には取り残された私とケイキさんの二人きりになっている。

「じゃあ、私も・・・・・・」

ケイキさんに腕を引かれ、あっけなく床に腰が落ちる。

「何だ、あれだけで酔ったのか?」

そして唇に笑みを浮かべると、私の顔を覗きこむようにして告げる。

もう少しつきあえ

「お前はもう少し、つきあえ」

ケイキさんに掴まれた腕が、熱く痺れていくような感覚がした。

 

不変のもの


部屋には沈黙が続き、ケイキさんはお酒を飲むわけでもなく、ただ窓の外を眺めていた。

ケイキさんは今、何を考えているんだろう

考えていると、やがてケイキさんの低い声が聞こえる。

「月は、好きか?」

ケイキさんの問いかけに、私も視線を窓の外へと向けた。

(今夜の月は、すごく綺麗・・・・・・)

色素の薄いケイキさんの髪が月明かりを透かし、夜風に揺れている。

(ケイキさんも・・・)

「・・・はい。・・・・・・あの、ケイキさんは」

横顔にそっと尋ねると、ケイキさんが笑みを滲ませる

「好きではないが・・・・・・桜よりはいい」

ケイキさんの低い呟きに、私の胸の奥がざわめく

「あんなに綺麗なのに・・・・・・どうしてお好きではないのですか?」

不変のもの

不変のものの方が美しいと、思わないか」

何も言えずにいると、ケイキさんがふっと口元をほころばせる。

「何でもない。忘れろ」

それだけ言い、ケイキさんがゆっくりと身体を傾けていく。

いつの間にか、私の膝の上にケイキさんの頭が乗っていた。

「今夜は確かに、少し飲み過ぎた・・・・・・」

戸惑う私に構うことなく、ケイキさんが目を閉じた。

「ケイキさん、あの・・・・・・」

鼓動を高鳴らせたまま尋ねるものの、返事はなかった。

 

変わるもの


姿を変えてしまう桜が好きではないと言うケイキさん。どうやら、彼は変わってしまうものが好きではないようです。

以前に、ケイキさんが”身体を悪くした方が都合がいい人間がたくさんいる”と言っていたのを覚えていますか?

変わるものって、もしかしたらそういう人達のことを言っているのではないかな。。

たくさんの人達が急に現れたり、いなくなったり、態度を変えたり・・・、ケイキさんは、そういう寂しい環境の立場にいる人なのだろうか。

という予想をしてしまう程、ケイキさんってがあるのですよね。

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